〔NY外為〕円、147円台前半(4日) 2025年08月05日 07時00分

 【ニューヨーク時事】週明け4日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下を眺めて円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=147円台前半に上昇した。午後5時現在は147円05~15銭と、前週末同時刻(147円34~44銭)比29銭の円高・ドル安。
 前週末発表された7月の米雇用統計では、非農業部門就業者数の増加幅が市場予想を下回り、5月と6月の就業者数の伸びも大幅に下方修正された。労働市場の軟化が示され、連邦準備制度理事会(FRB)が9月の会合で利下げに踏み切るとの観測が広がる中、週明けも米長期金利が低下。日米金利差の縮小を意識した円買い・ドル売りの流れが優勢となり、円は一時146円86銭近辺まで上昇した。
 一方で、トランプ米大統領は3日、解任したマッケンターファー前労働統計局長の後任を「3、4日以内に発表する」と記者団に説明。さらにFRBのクグラー理事が今月8日付で早期退任することに関し、後任候補を「数日内に発表する」と述べた。市場では、FRBに執拗(しつよう)に利下げを迫り、パウエル議長に対する批判を繰り返すトランプ氏が、将来の議長候補をクグラー氏の後任に指名するとの観測も浮上。日系証券筋は「ハト派の候補が指名される可能性が高いだろう」と指摘した。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1567~1577ドル(前週末午後5時は1.1580~1590ドル)、対円では同170円18~28銭(同170円82~92銭)と、64銭の円高・ユーロ安。

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