〔米株式〕NYダウ反発、一時500ドル超高(4日午前11時すぎ) 2025年08月05日 00時14分

 【ニューヨーク時事】週明け4日午前のニューヨーク株式相場は、先週末に発表された米雇用統計の弱さを受け、早期の米利下げ期待が高まる中、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均の前週末終値比上げ幅は一時500ドル超に拡大した。午前11時10分現在は、ダウ平均が501.47ドル高の4万4090.05ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数が302.20ポイント高の2万0952.33。
 米労働省が1日発表した7月の雇用統計は、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数の伸びが市場予想を下回り、過去2カ月の雇用も大幅に下方修正された。同日は、急速な労働市場の悪化への懸念が強まったほか、一部企業の決算内容への失望感も加わり、売りが活発化。ダウ平均は5日続落となり、週間の下げ幅は1300ドル超に達した。
 ただ、雇用統計の弱さを受け、連邦準備制度理事会(FRB)が早期利下げに動きやすくなるとの見方が台頭し、この日は押し目買いが先行。CMEグループのフェドウオッチによると、市場は9月利下げの確率を85%程度織り込み、少なくとも年内に2回、計0.5%の利下げ想定が優勢となっている。
 一方、クグラーFRB理事の早期退任に伴い、トランプ米大統領が後任人事を通じて一段と利下げ圧力を強めかねないとの警戒感や、ブラジル、インド、カナダなどとの貿易摩擦激化を巡る懸念もくすぶっている。

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