検査や整備の不備指摘=タイタニック見学の潜水艇事故―米報告書 2025年08月06日 08時27分

【ニューヨーク時事】米沿岸警備隊は5日、2023年6月に豪華客船タイタニック号の見学ツアーを行っていた潜水艇「タイタン」が水圧に押しつぶされ、5人が死亡した事故に関して、報告書を公表した。潜水艇の安全性の問題のほか、運営会社による検査や整備について不備があったと指摘し、「防げたはずの悲劇」と強調した。
報告書は、炭素繊維が使われていた船体の強度が失われていたことが事故原因と結論付けた。その上で、運営会社が過酷な環境下で運用される船体の設計や、耐用年数について十分に理解しておらず、過去の潜水によるダメージについても適切な点検が行われていなかったと言及。安全面で懸念を示した職員の解雇など、社内の安全意識の欠如も事故の背景として挙げた。