広島原爆で「10万人犠牲」=軍の初期推計資料を公開―米民間機関 2025年08月06日 08時42分

広島原爆の原子雲。投下約1時間後、米軍機が広島南方の倉橋島上空付近から撮影したと推定される=1945年8月6日
広島原爆の原子雲。投下約1時間後、米軍機が広島南方の倉橋島上空付近から撮影したと推定される=1945年8月6日

 【ワシントン時事】米ジョージ・ワシントン大の「国家安全保障アーカイブ(NSA)」は5日、広島への原爆投下から80年に当たり、複数の機密解除済み公文書を新たに公開した。投下2日後に犠牲者数を「少なくとも10万人」と推計した米軍の初期分析などが含まれている。
 「ヒロシマ・ミッション」と題した文書は、1945年8月8日付で米陸軍航空軍が作成。市街地は建物の残骸すら見えないほど徹底的に破壊され、「ヒロシマはもはや存在しない」と描写した。「最も控えめな推計」として、10万人の市民が「(旧日本)軍の指導者により不必要に犠牲になった」と記している。
 広島市は原爆投下後、45年末までに約14万人が死亡したと推計している。 

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