自社株買いが支え
アムンディ・ジャパン株式運用部長・石原宏美氏 2025年09月22日 14時27分
日本株の急上昇に過熱感はないものの、材料を相当織り込んでいる。この先、大幅に上抜ける材料が見当たらず、大きく調整するリスクもない。過去最高水準の自社株買いが相場の下支えになる。
10月下旬に本格化する企業の中間決算発表で業績の進捗(しんちょく)が確認できる。とりわけ、トランプ米政権の関税政策によるコスト増をどこまで価格に転嫁できるかに注目だ。環境規制緩和による費用減少で相殺される部分もあり、業種や個社ごとの見極めが肝要だ。
1ドル=140円を超えるような円高は想定しづらい。米経済が底堅く推移し、インフレが再燃しない限り、輸出企業の利益を押し下げる水準にはならないだろう。
セクター別では、老朽化したインフラや設備投資への需要が強いため、物流や建設といった内需銘柄が買いやすい。外需企業も一定のエクスポージャー(リスク資産)として持っておきたい。