いったん調整も上昇基調維持
SMBC日興証券チーフクオンツアナリスト伊藤桂一氏 2025年09月29日 14時34分

 株価上昇ペースが速い印象で、いったん調整してもおかしくない状況だ。一方で、日経平均株価が4万円を割るようなリスクは皆無と考える。日本株は2009年以降、基本的に年率10%弱で上昇しており、大きなトレンドは揺るがないとみている。
 株価上昇率は企業の自己資本利益率(ROE)に見合っている状態で、今後の上昇余地は収益性次第になるだろう。ROEを高めるには利益を増やすか、自己資本を減らすかだ。これまで自社株買いなどで資本を減らすばかりだったが、インフレ経済に転換する中、設備投資や研究開発投資を通した売り上げ・利益の拡大が必要になってくる。
 以前はアベノミクスによる底上げの力が働いていたが、自民党が少数与党の現状ではトップダウンで物事が決まる状態ではない。これからは、個別銘柄で良しあしがより鮮明になってくるのではないか。

私の相場観