調整後、再び上昇
インベスコ・アセット・マネジメント・グローバル・マーケット・ストラテジスト木下智夫氏 2025年10月01日 14時29分

 日経平均株価の最高値は潜在的な好材料をすべて織り込んだ結果だ。足元はいったん調整し、11月ごろから再び上昇するだろう。年末に4万6000円を予想する。
 日本経済のデフレ脱却に加え企業の収益力改善や自社株買いなど株主重視の姿勢が明確になったため、国内株は堅調な地合いが続いた。さらに、7月には日米通商協議が決着。関税率が15%にとどまり、ダウンサイドリスクが想定より弱まった。同月の参院選で与党が敗北。石破茂首相が退陣を表明し、次期政権に対する大型景気対策への期待も高まった。また、インフレにより消費が弱まるとの見方が強かったが、底堅い動きを見せていることも大きい。
 とはいえ、好材料は既に株価に織り込まれ、上値追いは難しい。10月は米企業決算で関税の悪影響が顕在化し日経平均が下押される局面もあるが、米景気の底打ちが見えてくれば年末に向け上昇基調に戻るだろう。

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